Q. ご相談内容
チョコさん(キャバリアキングチャールズスパニエル・4ヶ月・♂)より
「先週ワクチンが完了してお散歩デビューを目指しているのですが、玄関を開けた瞬間に固まって動きません。抱っこして少し先まで運んでも、下ろすと震えて固まったままです。焦らせるのはよくないと思いつつ、社会化期を逃したくないという焦りもあります。」
A. 川越・川島インター店 木須店長 より
チョコくんの反応は、生後4ヶ月の子犬としてとても自然なものです。初めての外の世界は、匂い・音・光・地面の感触、あらゆる情報が一気に押し寄せてくる場所。「歩けない」のは怖がりだからではなく、まだ処理しきれていないだけです。ここで大切なのは焦らないこと、そして「玄関の外=怖くない場所」の記憶を最初にちゃんと作ってあげることです。
1. 最初の目標は「歩くこと」ではなく「外に慣れること」
散歩デビューというと「歩かせる」ことに意識が向きがちですが、パピー期の第一段階は『外の景色に慣れる』だけで十分です。抱っこで外に出て、5分くらい、玄関先で座って周りの音や匂いを感じる時間を作ります。チョコくんが外の空気を吸っている、それだけで社会化はしっかり進んでいます。歩けなくても、この時間の質が10日後、1ヶ月後の歩ける自分をつくります。
2. 「動いた瞬間」に大喜びしない
やりがちなのが、チョコくんが一歩踏み出したときに「歩いた!えらい!」と喜ぶこと。飼い主さんの気持ちはよくわかるのですが、緊張している子犬にとって、その大きなリアクションが逆に驚きになり、また固まってしまうことがあります。動いたらそのまま自然に歩き続ける、褒めるのは静かに小声でくらいがちょうどいいです。歩けない日は「今日も外に来られたね」で十分。
3. 社会化期に「触れさせたい経験」を整理する
生後3〜4ヶ月ごろは、犬にとって「これは日常だ」と学ぶ最終窓期。この時期に無理なく経験させておきたいのは以下です。
①車の走る音、緊急車両のサイレン
②傘、キャリーケース、自転車などの動く物体
③人の声、赤ちゃんの声、子どもの走る音
④他の犬(遠くから見るだけでOK)
抱っこでいいので、色々な音・景色に接触する時間を積みます。「歩かせる」より「見せる」がこの時期の合言葉です。
◆ 今日のポイント
- 散歩デビューの最初の目標は「歩くこと」ではなく「外に慣れること」
- 抱っこで外の音・景色を見せる時間も、立派な社会化
- 動いた瞬間の大きな反応は、驚きになり逆効果
キャバリアさんは元来穏やかで、じっくり慣らせば必ず外を楽しめるようになる犬種です。多くの子は、抱っこでの外気浴を1〜2週間続けたあと、玄関を出て自分の足で立てるようになります。3週間経っても固まったまま歩かない場合や、震えが激しい場合は、家の中の環境や生活音の設定から見直したほうがいい場合もありますので、ぜひ店舗にご相談ください。
